和包丁の内部観察

こんにちは、RPVです。

いや~今回の地震はすごかったです。ここ数日は家の中や外まわりの片付けで大変でした。

お見舞いや励ましのお言葉をいただいた方々へは、この場をお借りしてあらためてお礼申し上げます。

さて、早速ですが震災前に天草へ魚釣りに行ってきました。

釣り

釣果のほどは20cmくらいのアジが30匹ほど釣れました。

アジ

早速、持ち帰って食べるのですが、やはり釣りたてですと刺し身が最高です。まあなんにせよ食するのであれば魚を解体することになります。そこで必要なものが包丁です。最近は錆難く清潔感のあるステンレス製のものが主流ですが、私は鉄で鍛造して作られた手作り和包丁を使用しています。下の画像は熊本のある刃物屋(鍛冶屋)さんで購入した手作りの小出刃包丁です。

包丁2JPG

 

割り込みの和包丁の作り方は詳しくはないですが、包丁の元となる鉄の素材に刃となる硬い金属(これもまた鉄ですが)を割り込ませて鍛造するものだそうです。この異種(といっても同じ鉄ですが)の金属をいかにして熱と圧力により結合させるかが出来の良し悪しだと思います。

そこで、X線CTスキャナでスキャンして内部の状態が確認できないか興味本位でトライしてみました。仕事上ではこの金属同士がが見分けられるのかどうかが興味深いところです。予想としては同じ鉄と言う材質なのでX線の透過量が同じくらいなので見分けるのは厳しいかと思います。あとはこの金属同士がどのくらい接合(密着?)されているかも道具にこだわるものとしては興味深いところです。

下の画像で左の上下と右上の画像は断面画像で右下は3D画像です。赤丸は3方向から場所でリンクしており見やすくするために拡大率を変えています。やはり同じ鉄なので違いがみあたりません。

 

包丁

上の画像の左上拡大断面画像です。

包丁先端

次は先端からすこし真ん中よりです。同様に特に変わったところは見受けられません。

包丁2

包丁先端2

次は真ん中より少し後ろ側です。ここも特になにもないです。

包丁3

包丁先端3

最後は包丁のど真ん中あたりです。細長い空隙が見受けられます。これは本格的な割り込み包丁なのでこの部分の接合は厳しいのでしょう。まあ、この空隙があることが本格式の割り込み鍛造和包丁の証といえるででょう。包丁の切れを左右する刃の部分についてはどの部分も見事に接合されていました。やはり日本の鍛冶屋さんの手作り包丁は素晴らしいです。

包丁4

上の画像の右上拡大断面画像です。刃を割り込ませるためか少し隙間が存在します。

包丁割り込み

結論としては、一番知りたかった種類の違う鉄同士は予想通り見分けられないのと、包丁の重要な接合部には欠陥などなく刃の全てにおいて見事に接合されているのが確認できました。包丁を製作するにあたり金属を金属に割り込ませるので包丁の中心付近にはどうしても空隙が存在し、これについてはX線CTスキャナでは検出が可能でした。

このようにX線CTスキャンで観察が可能かどうか予測できない場合は、当社の無料サンプル撮影をご利用いただけたればと思います。お渡しできるのは断面画像が1~2枚程度ですが、依頼するかどうかの判断の材料にはなるかと思います。

和包丁は切れ味も素晴らしく簡単な手入れで錆の発生も防げますし砥石で研げば切れ味はかなり回復します。ステンレス包丁は材質が硬いので砥石では研ぐのは難しいそうです。

もちろんアジは、この和包丁でさばいて刺し身とフライにしておいしくいただきました。この包丁の品質は申し分なく今後も私の台所で末永く活躍してくれるでしょう。

※拡大画像はあとから追加で作成したので4分割の画像と若干位置がズレています。

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